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北朝鮮の問題について、巷でも、政治家の間でも経済制裁をすべきだとの声があるが、本当にそれでよいのだろうか。 確かに北朝鮮のやった事は許しがたい。人権を踏みにじっているし、国家単位の犯罪であり、多くの不幸な人と、その家族の事を思うとやり切れない。 しかし、経済制裁をやる事で、何が変わると思っているのだろうか、よく考えて欲しい。 まず,日本だけが経済制裁しても、無駄、という事である。中国が、北朝鮮をバックアップしているし、韓国は「太陽政策」と続ける方針である。 また、もっと深刻な事は、仮に経済制裁をして、北朝鮮が経済的に苦しくなると、誰が困るか、という点である。 あの政治体制を見るに、経済制裁をしても、金正日や政府高官などの上流階級の人たちは、困らない。物が足りなくなったら、罪のない北朝鮮の普通の人々にしわ寄せがいくのである。金正日なら、餓死者が出ても、「これで食い扶持が減って、配給するものが減った。」といって、へらへらと笑うだけである。実際、タリバーンが支配していた時のアフガニスタンでは、アメリカなどによる経済制裁が行われた時、まず庶民が食べ物が無くなり、飢えに困った人が、やむにやまれず食べ物を盗んでしまい、タリバーンに見つかってしまった事があった。イスラム原理主義において、盗みはご法度であり、死刑になる。どのみち、死ぬしかなかったのだ。 映画、「カンダハール」で、タリバーン時代がいかに悲惨だったかを知った人も結構多いと思うが、「カンダハール」の監督が作品の日本公開に先立ち、配給会社に託した文章があった。以下、抜粋して引用する。 「約2000万人の飢えた国民がいる。そのうち30%は飢餓と政情不安のために難民となり、10%は死に、あるいは殺され、残りの60%は餓死寸前の状況にある。国連の統計によると、この数ヶ月のうちに、さらに100万人が飢餓で死ぬかもしれないという。もし今、アフガニスタンに入国すれば、人々が街角に倒れたまま放置され、死にかけているのを目にするだろう。飢えで動く体力も無く、戦うための武器も持たず、あの過酷な刑罰を恐れて犯罪を犯す勇気も持っていない。唯一の救済策は、そのままそこで死ぬ事だ。それは、世界を覆い尽くしたこの人類の無関心の中で起こっている。」 経済制裁が、どんな状況を引き起こすかという事が、わかると思う。アメリカ人は、北朝鮮が日本人を拉致したニュースは、ジェンキンス氏の事は知っているが、再三にわたる拉致問題交渉に、北朝鮮が不誠実な対応しかしていない事、横田めぐみさんのように生死不明のまま、いまだになんの手がかりもつかめずに、心が休まらない家族がたくさんいる事などは、全く知らない。つまり、「無関心」である。 理想を言えば、人権保護団体や、アムネスティ、国連などの組織を動かして、北朝鮮包囲網を築きたい。しかし、小泉政権はアメリカ重視であり、日米同盟ばかり優先していると、国連は現在アメリカとうまくいっていないので、日本政府が国連を動かす事は難しい。 また、次善の策として、6か国協議にて、核兵器疑惑と同時に、拉致問題を取り上げてもらうという方法があるが、この時には、中国とアメリカの協力が必要になる。靖国参拝問題で、中国に協力を仰ぐのは、現実的にいって難しい。靖国問題が解決しないと、中国から何も引き出せない。アメリカに協力を仰ぐと、交換条件として、日本に米軍のアジア司令部を置かせろ、という交換条件を出される可能性がある。 この問題は、日本と北朝鮮の問題ではすまないし、とても2,3年で解決できそうな問題ではない。唯一の期待は、金正日が病気などで死亡する事だ。後継者が決まっていないようだし、内部崩壊の可能性は高い。 また、韓国に頑張ってもらうという事も考えたい。この際、徹底して「太陽政策」を推し進めてもらうのだ。北朝鮮と、韓国なら、同じ民族同士共通の風俗、文化があるから、進めやすい。経済援助と称して、うまい事資本主義をじわじわと、北朝鮮に浸透させていくのである。北朝鮮の、一般市民に労働をさせ、賃金を支払って、頑張れば、それだけの見返りがある事を実感してもらうのである。そうすると、配給制の今の状態に自然と疑問が出てくるに違いない。そこで、民衆に蜂起してもらうのだ。内乱状態になり、多くの命が失われる可能性は否めないが、北朝鮮の軍隊は、装備こそしっかりとしていても、実戦経験はない。一般市民が、ベトナム戦争のように、徹底したゲリラ戦を挑めば、北朝鮮軍には持久戦をやる物資はないので、軍内部から反乱が起こる可能性も期待できる。いくら思想教育がされていて、特権を持っている軍の人間でも、食い物が無くなれば、戦わなくなるだろう。 どのみち、倒さねばならない政権である。リビアみたいに外交で、大量破壊兵器を廃棄して見返りに経済援助をする、という事に応じるような政権ではない。 リビアについては、先進国のあからさまな自己中心な行動について、今度書きたいと思います。
by journalism-1
| 2004-12-15 14:40
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