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ここで触れている事。 もう、すっかりリヨンびいきになってしまっていますが。 このチーム、とにかく「中庸」の素晴らしさをもっているのです。極端な事は何もない。ジュニーニョの飛び道具はあるにしても。 前々から申しておりました通り、リヨンのサッカーが大好きで、素晴らしいんですよ。日本代表なんか見ている場合ではない。 システムの問題ではない、と言うのは、昨日のリヨンのサッカーを指して言うものだと思う。「策士」フース・ヒディングが、その「奇策」をもってしても、逆にホームで一敗地に塗れるという場面を見る事があるとは、チャンピオンズリーグのベスト8の試合というのは、「サッカー観戦者の神様」が宿るようになったとしか思えないですね。 とにかく、私が一年前から定義づけていたリヨンのサッカー、「オール・コート・カバーリング」。いわゆるアリゴ・サッキ以降の「オール・コート・プレス」に対するアンチテーゼとして、個々のタレントの「個の強さ」を生かしたサッカーが勝つようになってきて、それに対して2004年のユーロのギリシア代表チームや、モウリーニョが率いるチームのように、相手の攻撃を自陣で陣形を整えて待ちかまえて守備をして、カウンターで勝つ、と言うサッカー用語で言う、「リトリートした守備」をするチームが勝率を高めてきて、また守備的なサッカー、つまらないサッカーが幅を利かせるのかと思った先に、このリヨンの登場。 とにかく、「コンビネーション・サッカー」なのだ。システムは、4ー1ー4ー1もしくは4ー3ー3といえるものがベースなのだが、そのような数字の羅列は無意味である事を、ジェラール・ウリエが示してしまったのだ。リヨンの背番号10番は、フローラン・マルダなのだが、この選手はウイングタイプのゲームメーカーの選手で、ドリブルで持ち上がりながらパスコースを探したり、ドリブルで突破したり、ゴール前に走り込んできて得点したり、と言う攻撃の選手なのだが、この試合では、いつもの左ウイングのポジションで始まったのに、後半から、左サイドバックのポジションでプレーさせられたのである。 と言うのは、「策士」ヒディングが、PSVおなじみの3トップではなく、フェネホール・オフ・ヘッセリンクとファルファンを前線に二枚並べた2トップ、と言う奇策を打ってきたのだ。それでも個々の力でまさるリヨンは、前半押し気味に試合を進めていたのだが、トップであるフェネホール・オフ・ヘッセリンクのマークが甘かったので、後半ジェラール・ウリエは何と(!)、守備の要のセンターバック、クリスをベンチに下げ、攻めのスーパーサブ、ヴィルトールを投入してきたのだ。純粋なディフェンダーが、三人になってしまい、PSVの2トップに対する「対症療法」として、3バックに変えてきたように思えたのだが、これは浅はかな間違いだった。左ウイングをオリジナルポジションにする、マルダを左サイドバックにシフトしたのである。 だから、実質的なリヨンの布陣を、システムという数字の羅列で表わすとすると、3ー3ー4になってしまうのである。フォワードが4人!!!しかし、試合を見ていると、そのようなアンバランスは起きていないのであった。右サイドバックの選手は、右アウトサイドのようなポジションでプレーをしている事が多いのだが、後半のポジションは、右のセンターバック。左サイドバックだったアビダルが左ストッパーに入ったのは納得できるとしても、前半からフォワードをやっているカリュー(途中でフレッヂと交代)とゴブーは、そのまま攻撃を続けているし、マルダが守備に専念するのは国内リーグではやっているものの、少なくとも互角のチームに対して守備の出来ない選手をサイドバックに入れるのは、大差で勝っている時でもなければおかしいのだが、これが違うのだ。 サッカーには、ポジションというのがあるが、本当の素晴らしい選手というのは、サッカーそのものがうまい選手であって、攻撃が上手い選手でも守備がうまい選手でもないのだ。両方出来るものなのだ。攻撃の位置でプレーしていれば、ゴールに結びつくプレーをし、自陣ゴールに近い位置にいれば、守備をする、これはプレーヤーの特性やポジションの概念を越えて為されるべき事で、これこそ本当の「トータル・フットボール」なのだと思わされた。このような事が出来るのは、普段から同じ所で練習しているクラブチームだからであり、日本代表にこれを望むのは馬鹿げているのだが。 だから、日本の選手で、「サイドではプレーできない」とか「守備が出来ない」などといっている選手は、海外のトップレベルで出来る選手ではないのだ。本当の意味での、世界のトップレベルの選手のやる事とは、日本人の「海外組」なんかでは、到底およびつかない領域に入っているものなのだ。 リヨンの選手は、下部組織出身の選手が多い事も大きい。ある意味、アヤックスの発展版がリヨンなのかもしれない。フローラン・マルダは、フランス代表で左サイドのアタッカーとして、レギュラー格になろうとしている選手なのだ。その選手が、エゴを持ち出さず、監督の指示に従って左サイドバックを勤めあげた事、これは日本人に「エゴが足りない」などという話がそもそも的外れである事が分かるというものだ。エゴがあって、さらにそれを上回るスーパーエゴ(心理学用語では、超自我と訳して使われている)、これを持ち合わせた選手で構成されるチーム、こんなチームが世界一のチームになって欲しいと、心から願っている。 とにかく、感動の嵐!嵐!嵐! ■
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by journalism-1
| 2006-02-22 17:04
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