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いやはや、長ったらしいタイトルになってしまいました。親友X1Gから、リクエストを受けたので、これについてまず書きます。 引き続き、リクエスト、受け付けておりますので、コメントの方へ、お寄せ下さい。 まず、わたくし、journalism-1は、取るに足らぬ凡人であること、これを、まず前提にお読み下さい。なにせ、今日は、「社会福祉協議会」という名のところの、広報誌について、市民参加の形で、意見を募集したい、と言うことで、ホイホイ言ってみたはいいものの、どこが市民参加なんだか、ボランティア、とか、福祉とか、もう「動脈硬化」を起こしていますね。 「社会福祉協議会」の人は、市民の意見を参考にして、広報誌を作ろうというのに、私以外は、二人ともNPOの活動をされている方々。それも、片や、ママさんのほうは、育児に熱心なのは分かるが、この地域は、高齢化が激しくて、とてもそんな育児の話をメインにした、広報誌が出来るわけが無い。さらに、子供用品の案内を入れたい、と言い出したが、それよりは、育児が出来ない母親をまず、母親にしなくてはならない、そういう福祉が必要だと思うのであった。もう一方は、この地域で、福祉関係の専門学校の「先生」をやっているのだが、この人は、この地域に住んだことも無く、郊外の団地に住んでいるので、地域コミュニティの状態が、まったく分かっていない。「社会福祉協議会」の人たちは、どうしても「頭が固い」ので、いい案がなかなか浮かばない、と言った状況で、とにかく「ダサ過ぎる」広報誌を何とかしたいとは思っているものの、そのどこが具体的に「ダサい」のか、また「ダサくなくする」にはどうしたらいいか、と言うことが、ピンと来ないようなので、これまた、かなり雲行きが怪しいようになってきた。 そんな話し合いを終えて、原チャリに乗って、本屋で立ち読みして、ゲオに寄って、面白そうなCDをチェックしていたものの、かなり回転率がよろしいようで、少し懐かし目の洋楽のオムニバス盤は、かなりが「貸し出し中」で、ゲオあたりだと、ジャズ関係は、「風前のともしび」だったりするから(綾戸智恵だけはなぜかあるが、ケイコ・リーを置くべきだと思うが)これまた、素通りして、揚げ句の果てに、ガソリンが無くなってきて、原油の高さに凹んでいる、そういう人間です、わたくし。自宅に帰ってきて、まずしたことは、穿いていったパンツがあまりにシワシワだったので、さっそく「アイロン掛け」。このパンツ、自宅の近くに昔あった、デッドストックを扱う店で、アメリカの古着を買ったので、いま時分、あり得ないと思える合成繊維「アセテート」が入っていたりして、下手にアイロンを掛けると、「テカテカ」になってしまうので、手拭いで押さえながら、慎重に掛けなくてはならない。その後、ずいぶん前から、革靴がほったらかしになっているのに気がついて、急いで、靴クリームをとり出して、「靴磨き」。なんか、駅前に昔いた、靴磨きのおっさんの気分になりかけたぞ。 だいぶ前置きが長くなりました。 こんかいのフランスの暴動、散発的で、沈静化しつつありますが、暴動の動機が、「現状に対する不満」であることは間違いないのですが、初めにパリ郊外で起こった「暴動」と、その後フランス各地で、幼い少年たちが起こした、「乱暴」とは、全然その意図するところが違うことは、この暴動が沈静化した原因です。 パリ郊外で始まった「暴動」は、移民に対する「差別」の被害を受けている人たちによる、反体制デモが、一部の過激な連中によって、「暴徒化」した、と言うことです。 一方、フランス各地の少年たちが起こした、「乱暴」は、彼らとはまったく逆。基本的に、失業率や将来の就職に対する不安から、暴れ出して、乱痴気騒ぎをしただけである、と言いたいところですが、だけ、ではなく、彼らの心のうちには、「ナショナリズム」が巣くっていて、移民に対して、まったく好意とは程遠い感情を持っていることは確かです。 移民たちにとってみれば、フランスの地方の「ガキ」が、自分たちの行動に便乗して、むしろ自分たちを排斥する方向に世論が傾くことを、もっとも恐れるので、この「暴動」は、続けても、ますます「差別」を助長するだけ、とわかっているので、辞めざるを得ませんでした。 さて、そんなフランスと、アメリカに、どういう共通の「国是」があるのか。 ことは、第1次世界大戦直後にさかのぼります。ロシア革命が起き、列強各国は、「反共」にまっすぐに向かっていきました。これが高じて、「帝国主義」が跋扈するわけです。しかし、まだこの時点では、アフリカから奴隷として連れて来ていた黒人を多く抱えていた、アメリカを除けば、列強各国は、まだ植民地をもっていました。 しかし、ファシズムの台頭によって、第2次世界大戦が起こり、それが終結するに当たって、国連の立ち上げと同時に、植民地の解放、と言う、「帝国主義の放棄」に迫られました。当然、経済的に有力な、旧宗主国には、旧植民地から多くの移民があり、戦後経済が復興したドイツにおいても、トルコなどから移民が来るようになりました。 この移民対策において、アメリカとフランスがとったのは、「融和政策」だったのです。イギリスとドイツは、移民を一応形だけ受け容れておいても、居住区を別にしたり、職業上の不公平を設けたりして、ある意味「ゆるやかな人種隔離政策」とでもいうべき政策を執ったのです。ですから、イギリスやドイツでは、移民は「融和」せず、「区別」されています。 アメリカとフランスの共通した「国是」とは、「反共」と「移民の融和政策」だったのです。ただ、この政策を進める過程において、まったく違う方法をとったので、現在の両国が、まるで主義主張の違う国、の様に見えるのです。 アメリカの場合、徹底した「赤狩り」を行い、「反共」を推し進めると同時に、「移民を融和」させるためにとった方法が、 「経済の自由を認める」 と言うことでした。ですから、キューバ革命が起こった時、キューバの富裕層は、アメリカに亡命して、現在でも、キューバに対して経済制裁を行うよう、ロビー活動をしています。また、最近では、ライス国務長官に代表されるように、黒人の中でも、富裕層とそうでない層、と言うのが出来てきつつあります。ラティーノ(以前はヒスパニックと呼んでいた人たち)にも、黒人にも、経済階級の差、が生じていて、それは、端的に言えば、この前のニューオーリンズです。 フランスの場合、「反共」のためにとった対策は、 「思想の自由を認める」 と言うことでした。実際には、フランスにおいて、共産党を形成していたのは、経済階級において、中流階級以上であって、つまり、プチ・ブルが社会主義を標榜していたので、貧しい移民が付いてくるはずもなく、フランス政府は「共産党封じ」には成功しました。しかし、経済階級の差が、依然として厳然として残り、表向きにはしないものの、人種差別はあります。むしろ、経済階級が、しっかり残ってしまった分、「純フランス人」と「移民フランス人」という、二種類の貧しい階層を作ってしまったのです。「純フランス人」が、昨今の失業率の高さや、労働環境の改善を求めると、当然「移民フランス人」を排斥する、極右的思想に走ることになります。ですから、極右と言われる、サルコジ氏が内相になったのです。しかし、現在のシラク大統領は、一応国内のインテリ層の支持を取り付けるために、「中道左派」を標榜しているので、腹心のドビルパン氏(この人は、貴族出身で、本職は詩人)を首相に着け、サルコジ氏の台頭を抑えました。 しかし、上層の政治家が、どうしようが、庶民の生活の改善がなくては、このような「破綻」をきたす可能性は、今後もあります。パリ郊外の「移民フランス人」を取り締まる為に、サルコジ氏は、強硬な手段を警察にとらせました。これが、大反発を招いたのが、最初の暴動のきっかけです。「移民フランス人」が、「民族差別」に対し、こらえていた拳を抑え切れなくなったのです。 これに、「悪ノリ」したのが、地方の「純フランス人」や、「かなり前に、移民フランス人」だった少年たちで、単なる欲求不満と、「移民フランス人」に職を奪われる、と言う、明確ではない不安によって、暴徒化したのです。これは、サルコジ氏の考えと一致するもので、「移民排斥」という点で、まったく一致しています。 結局、「移民フランス人」は、「悪ノリ」したフランス少年たちによって、怒りの表現が、曲げられて伝わることを自覚し、「暴動」を断念せざるを得ませんでした。また、「思想の自由が認められる」フランスにおいて、イスラム社会が、この「暴動」に対して、反対の姿勢を明確にしたので、「移民フランス人」は、大義名分もなくしました。フランス少年たちは、単なる「憂さ晴らし」で暴れたに過ぎず、今回の騒ぎは、彼らがフーリガンになる危険性をもっていることを示したものといえます。今後、むしろ、コントロールし難いのは、彼らフランス少年であって、現在、サルコジ氏とドビルパン氏が、並列している、と言う状態が、「歪み」を生んでいることも、シラク大統領は知っていますし、この対策と、権限委譲が、フランスにとって大きな問題になります。 「思想の自由が認められる」フランスにおいて、選挙になれば、多数を占める、「貧しい純フランス人」が、多く票を投じるのは、どの方向かは決まっており、あとは、インテリ層が、いかに彼らに、将来の保証をして、「右傾化」を止めることが出来るか、が彼の「もっとも思想の進んだ国」に求められています。現在、パリには、アラブ方面や東欧から、芸術家や音楽家が次々に亡命しています。天安門事件に反対した、テレサ・テンが、その晩年をパリで過ごしたことは、知られていることと思います。パリには、「レジスタンス」の歴史がある以上、「難民」に対して、寛容なところがあります。しかし、それは限られた「知識階級」や「経済階級」のみであり、郊外に住む、「何も持たないフランス人」に、その寛容さが及んでいないことが、明らかになりました。 ふーっ。疲れました。写真でものっけて置きます。なお、明日は、W杯最終予選プレーオフの事を書くので、リクエストを貰っても、すぐには書けません。あしからず。 ![]() ■
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by journalism-1
| 2005-11-11 18:53
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